地歌。三下がり芝居歌。謡物。獅子物。 芳沢金七・芳村藤四郎作曲。謡曲『石橋』を原拠とする京阪の歌舞伎芝居の舞踊曲を取り入れた三下りの大曲です。手事は三段(初段と三段目を反復して五段と数えることもある)からなり、獅子の狂いや髪洗いの所作を表します。元禄が終わり江戸中期の正徳・享保期(1711~1736)の作品です。

*この曲は後に宮城道雄による箏手付がなされました。いっそう華やかさも増す合奏となりますがなんと難しいことでしょう…

石橋【Shakkyo】・・独奏 瀬端淑子

【歌詞】

蝶よ胡蝶よ せめてしばしは手にとまれ 見返れば花の小陰に 見えつ隠れつ  羽を休め 姿やさしき夏木立 心尽くしな この年月を いつか思ひの  晴るるやと 心一つに諦めて よしや世の中  花に寄る蝶 連だちて 追い巡り 下(お)りつ 上りつ 傍へ 揚羽の しほらしや面白や  時しも今は 牡丹の花の 咲きや乱れて 散るわ 散るわ 散り来るわ 散るわ 散り来るわ 散れ散れ散れ 散れ 散れ 散りかかる様で おいとしうて 寝られぬ 花見て戻ろ 花見て戻ろ 花には憂さをも打ち忘れ 人目忍べば 恨みはせまい 為に沈みし 恋の淵 心からなる 身のうちを やんれ それはそれは まこと 憂や辛や 思いまわせば昔なり 牡丹に戯れ獅子の曲 げに石橋の有様は  唱歌の花ふり 笙ちゃく笛琴 箜篌(くご) 夕日の雲に 聞ゆべし 目前の奇特 新たなり 暫く待せ給へや 影向の時節も 今幾ほどに世も尽きじ 獅子と螺鈿の 舞楽の見ぎん 牡丹の花房 匂ひ満ちみち 大きんりきん獅子頭 打てや囃せや 牡丹芳 紅金のすみ現れて 花に戯れ 枝に臥し転び げにも上なき 獅子王の勢 なびかぬ草木も なきときなれや 万歳千秋と 舞ひ納め 万歳千秋と 舞ひ納め 獅子の座にこそなほけれ

 【その他の演奏形式】

     二重奏(三絃+尺八)~https://youtu.be/TQnSoouZltQ